東京鏡ヶ丘

『メイルドメイデン』著:健部伸明

涙なく泣く孤独な魂をめぐる物語
アトリエサード/書苑新社より刊行中!

「だめ、先生……わたしを止めて。
わたし、わたしじゃ、なくなる!」

たまたま体験した会話型RPGを通して、異世界への鮮烈な扉が開かれる!
悔恨と苦闘の末つかみ取る真相は、果たして……

昭和60年卒業の健部伸明(たけるべ のぶあき)こと本名・成田崇幸(なりた たかゆき)が、現代に送る物語!

高校二年生の内気な少女・河野あけみが参加した会話型TRPGから突如現実に降臨し、あけみに憑依した魔物“メイルドメイデン”。
悪魔のようなふるまいを見せる彼女は、いったい何者なのか?
あけみはこのまま“メイルドメイデン”に身体を乗っ取られてしまうのか?

本作は著者が1996年に書き下ろした長編小説『サタンの贈り物』別名『甲冑の乙女』(※1)を元に、改稿に改稿を重ね、更にアンコール部分を書き下ろした最新改訂版です。
初稿から20年以上が過ぎた今でもなお、この斬新な展開は色褪せず、沢山の読者から賛辞をいただいています。

表紙などメインビジュアルは、数々の映像作品で特殊メイク・特殊造形・キャラクターデザインを手掛ける百武朋(※2)の”Daughter of Dr. Frankenstein”。まさしく「フランケンシュタインの娘」的なアイデンティティ危機が、視点者たるあけみに重なります。
撮影は小松陽祐[ODD JOB](※3)。
モデルはkey.

陸奥新報では、作家名・風音皜(かざね こう)こと音楽家の川村昇一郎。(※3)が極めて好意的なレビューを寄せています。

──著者は、多くの謎や疑問に、最後まで丁寧に答える のに留まらず、近未来への ヴィジョンさえ観せてくれる。読者はカタルシスを味わうと同時に、希望を与えられるのである。
──然り! これは単なるホラーや謎解き小説ではない。悩み多き若い魂の成長に、エールを贈っているのだ。そして、この本自体が、そのために緻密に計画されたTRPGに他ならないのである。
(全文は下方の写真参照)

『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』の西谷史(※5)も、こんな感想を!

──「自分は何者なのか?」という問いに対する、硬派で、やさしい回答。前半ゆったりと伏線を張りながら、やがて怒涛の展開が待ち受けている。TRPGシーンの書き方は、見事というしかない。

他に、こんな声も!

──面白かった! こういう現代伝奇すき〜!\(//∇//)\

──タケルの部屋。今の僕の興味範囲に近く想像しただけでワクワクした。

──このTRPGの虚構と現実の関係を20年も前に書いた健部さんすげーな。だって言葉という呪術の小説なのだもの。

──心の傷の回復というものすごく重いテーマを、TRPGをフックにファンタジー小説に仕立て上げた作者の力量に脱帽する。ボードゲームが好きならぜひ読んで欲しい一冊だ。

──TRPGを織り込んだ展開も要チェックですが、健部さんならではの幽界、脆い世界の感覚がとても魅力的です。

──『ドラゴンクエスト』(SPI)等の「ロールプレイ」を心理学的な視点からも捉え返した先駆作。『ヤマト魔神伝』ほか著者の初期の仕事の集大成でもあり、今こそ再評価されるべき。

『メイルドメイデン』
青春時代の甘酸っぱさと現代ファンタジーの融合、そして絶望と希望の邂逅。
是非、本作でお楽しみください。

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試し読みのページもあります!(※6)
健部伸明(たけるべ のぶあき)本名・成田崇幸(なりた たかゆき)。

弘前高校出身(昭和60年度卒)の作家、ライター、翻訳家、編集者。日本アイスランド学会、弘前ペンクラブ、特定非営利活動法人harappa会員。CMONJapanディレクター。和製非電源ゲームの海外啓蒙団体JaponBrand代表理事。弘前文学学校講師。著書に北方新社『氷の下の記憶』、編著/監修書に新紀元社『幻獣大全』、学研プラス『ドラゴン最強王図鑑』、カンゼン『図解西洋魔術大全』、日本文芸社『ファンタジー&異世界用語事典』等。アトリエサード「ナイトランド・クォータリー」にて、マイクル・ムアコックによるエルリックものの未訳短編の翻訳を連載中。

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